第八章 年明けに

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「遊馬人形は今も居なくなるよ。 でも、黒井の翼が付いているお蔭かな。 あれ、どこに居ても察知できるから連れ戻している」  どうも、 自分を見ているようだ。 何度も、連れ戻される。  真里谷と、テレビを見ながら和んでしまった。 真里谷も、 俺とならば能力の制限を気にしないので、 気楽なのだそうだ。  ふと、事故だけ当てる預言者の話になると、 真里谷も噂で知っていた。 「三年だと聞いたよ、 ちなみに、ウチの高校のね」  予言ではなく、 過去が教えている未来を読んでいると、 周囲には言っているのだそうだ。 秀才で、 中学時代は地味で全く記憶にも残らない少年だった。 高校になり、 ある日、黒板に事故の予測をした。 それは、 見事に当たっていた。
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