第八章 年明けに

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 蕎麦屋の火事、 橋の上での車の横転、 どこで地震が発生するか。 見事に当たっていた。  在る日予測が外れたと馬鹿にされると、 事故を防ぐ、災害を食い止めるために、 自分は存在しているのだ、 分からないのか?全部外すために、言っているのだ。 と、 キレた。  親に精神科に連れていかれたと噂になってからは、 暫く大人しかったが、 最近、又、何か呟き始めたらしい。 「俺の事、聞いていたとか言われてさ…」 「黒井の事か…かもな。 俺も追い回されたよ…」  結構、気持ち悪い存在とのこと。 「関わり合いたくないな」  どういう経緯か忘れたが、 今度、真里谷に料理を作ると約束して、 家を後にした。
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