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俺は、灰を媒体に霊を実体化することができる。
そっと、
女性の横に灰を飛ばしてみたが、
何も起こらなかった。
蓮が、カーテンを揺らす。
揺らしている方向から察するに、
俺が灰を飛ばした場所が違っている。
蓮から、向かって右側らしい。
再び灰を飛ばすと、
青年が浮かび上がってきた。
「優一!」
女性が抱き付こうとして、
灰が飛ばされたのか消えてしまった。
再び灰を飛ばしてみたが、
もうどこに居るのか分からない。
蓮の指示を仰ごうと、カーテンの隙間から中を覗くと、
蓮が茫然としていいた。
実体化した霊と、知り合いだったのか。
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