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「有働先生ですか…」
蓮の顔が青冷めていた。
仲間の過去を見ることは反則だ、
やっていいことではない。
再度霧吹きを飛ばし、
今度は霊の過去を探す。
室内のどこかに霊がいる。
海の景色がチラチラと揺れていた。
学校に向かう道の横に、
海がいつもあった。
挨拶をする学生が、
自転車で追い抜いてゆく。
晴れた日は、
徒歩で登校するのが日課になっていた。
地域の遺跡や歴史を調査し、
まとめながら発表するのが趣味だった。
祭りの日、
普段は公開されない寺社の奥ノ院が開く。
地元の生徒たち曰く、
奥ノ院は洞窟の中にあって、
洞窟は、全部、海に続くが迷路だと言っていた。
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