第二章 怪人ゴリラ×3 後編

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警備隊の中で慌ただしく動く少し前、ハンイ達は都市群に到着していた…のだが、予告状を出されているにも関わらず、そこには警戒している様子がまったくない平凡な光景があった。 その都市群で働くサラリーマンが普段通りに忙しそうに働き、その光景を眺めるハンイ達はまさに場違いな気がして滑稽だ。 「うぇうぇー…(普通に一般人がいるんだが…)」 「お、おかしいなぁ…ちゃんと予告状送ったのに…」 『お前の字は汚いし、どうせ「この都市群を我々の悪の牙で蹂躙してやろう…人々を避難させて楽しみに待っておくがいい!!フッハハハ!!!」とか痛い内容を送っただろう?』 「な、なんで内容まで知ってるの!?」 『お前のことだからすぐわかるさ。子供のイタズラとでも思われたんじゃないか?』 「そんなぁ…何回も書き直して頑張ったのに…」 目に見えて落胆し項垂れる組織のボス、ルシファー。もうすでに形無しである。 「「「………」」」 そんな無様な様子を眺める新人三人組。 『おい、また素に戻ってるぞ?』 「はっ!!く、クックックッ…わ、我の忠告を無視するとは余程、我々をなめているようだな…よろしい!!やってしまえ!!我が下僕達よ!!」 「う、うぇうぇ?(も、もうそのままでいたらどうですか?)」 「な、なななんのことかさっぱりわからないなぁ…我こそが泣く子も黙る非情な悪の組織“魔王”サンブルース支部のボス、ルシファー様だぞ?素なんてものはないぞよ?」 「うぇ?うぇ?うぇ…(なんだよ?そのぞよ?って…)」 「そいつのことは放っておいていいからさっさっといくぞ!!」 「うぇー!!(了解したぜ!!)」 「放っておくなぁ!!」 「…うぇうぇうぇー?(…って具体的に何をすればいいんでしょうか?)」 「むう…いいか?人々には危害は加えるな?脅す感じでいいぞ?我々の目的はヒーローを誘きだすことだから出来る限り派手にやれ。もし向こうから向かってくる場合は自己防衛で対処しろ」 『相変わらず甘いな』 「う、うるさい!!黙れ!!」 「う、うぇー、うぇ(と、とりあえず、わかった)」 「ウホッ!!(了解しました!!)」 「「「………」」」 「「「うえぇぇぇぇ!!!うぇぇぇぇぇぇ!??(ギヤァァァァ!!!喋ったぁぁぁぁぁぁ!??)」」」
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