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その瞳に深く見つめられるだけで意識が高まる。
けれど彼は…どこか哀愁を帯びた瞳で零れ落ちる雫を指先ですくうと朱色の尖塔へと擦りつけた。
ゆるりゆるりと弧を描くように、けれど片手で私の脚を掴み更に押し広げる。
「まだ足りねーな」
「…っ…」
「もっと泣け。もっと叫べ。
オマエが壊れる姿を見るの、愉快でたまんないんだよね」
冷たく落とした言葉と共に、彼は熱い漲りを押し当てた。
その感触に息を飲みながら私は全身を硬直させる。
彼がくれる瞬間は…私への憎しみを一気に吐き出す時だ。
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