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春樹は、思わず声を荒げてしまう。
「私なら至って真面目だが?
ふざけているのは貴様の方だろう」
しかし男は、ギッと
春樹を睨む。
「大体、猛獣の蔓延この森に丸腰とは
貴様、何者だ!」
「うわっ」
いきなり春樹に向け、棍棒の振り上げる男
驚いた春樹は、その場から逃げ出した。
まるで鬼の様な男
いや、まさか
ただのコスプレオタクな怪しい男だ。
きっとそう
「馬鹿、待て、そっちは…」
慌てて追いかけて来る男
「くっ、来るなぁ!
変態!誰か!
お巡りさーん」
春樹は、もう何が何だか解らず
走った。
怖い
頭のイカれたコスプレ男が追いかけて来る。
誰か助けてくれ
俺が何をしたと言うのか
その時だった。
ズルリと足が滑る。
崖?
落ちるっ
そう思った時
「馬鹿者!
そこは崖だと言うのに
死にたいのか?」
そう言って、男に手を捕まれていた。
「あっ、有難う…」
春樹は、男に助けられたらしい。
「足を見せろ、血が出ている
ん?匂いが…
甘い」
春樹の足を見つめ、眉を寄せる男
「甘い?」
春樹は意味が解らず、聞き返した。
「まさか…
異世界の者か?
しかし、この匂い…
間違いない」
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