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何だあれは?
豚?猿?コウモリ?牛?
何だか解らない。
取り合えず
恐ろしくも不気味で、見るも堪えない
醜い生き物が喋っている。
コスプレ…
じゃないよな
どう見ても
春樹は、思わず「ヒッ」と
声を上げそうになったが
不思議と声は、出なかった。
恐ろしさと怖さから、震えてしまう。
怖い
俺
あれに食われるのか…
春樹は、ガタガタと震えた。
「貴様ら、ここが我の縄張りと知って踏み入ったのか?
知能が無いとは、こうまで馬鹿なのか…
憐れだな」
そう言う、さっきのコスプレ男
頭のイカれた男だとは思ったが
三匹の得たいの知れない生き物と比べたら、何でも無かった。
あの男、食べられてしまう
春樹は、思わず木陰から飛び出して
男に抱きついた。
それがどうしてか解らなかったが
この男が食べられてしまう
そう思うと、堪えられなかった。
「貴様っ!」
驚く男
「…っ…」
『早くこの場所から逃げましょう』
そう言いたいのに、声が出ない
口がパクパクと動くだけ
どうして?
「馬鹿者、隠れていろと言ったのに…」
男は、眉を寄せる。
「ふわぁいい匂いだ」
「人間人間」
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