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「名前は?」
そして、再び同じ質問を
「俺は、大宮春樹です」
春樹は、名前を名乗った。
怖いが
ここは、本当に異世界の様だった。
きっと夢だ。
そう思うのに…
何処か現実的で
ここでは、この男の言う事を聞くしかない様に思えた。
「ハルキか
私は、名前をとうの昔に忘れてしまってね。
名前が有ったかさえ解らないのだ。
名前をつけてくれ、お前が呼びやすいので良い」
男のは、そう言うと
春樹を片手で抱え上げた。
「えっ、えっ」
驚く春樹
「此方の方が早い
我が家に着くまでに良い名前を考えてくれ」
そう言うと走り出す男
春樹は、真っ赤な男の瞳を見詰めた。
不思議な男
怖いのに…
何だか安心する。
赤い瞳の男…
紅
そうだ『コウ』にしょう
彼は気に入ってくれるだろうか…
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