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訪問者 #2
春樹が目を覚ますと
コウの宛がってくれた、己の部屋だった。
この部屋は、春樹が来た時にコウが作ってくれた部屋だ。
この城の様な建物全体を、コウが一人で作ったと言うのだから驚きである。
内装もきらびやかで、まるで本当のお城の様だった。
部屋を作ってくれた時、内装はどうするか聞かれ『ベットが一つ有れば十分です』と答えたら『なるほど物欲のない奴め。まぁ、ここは寝るだけの部屋だ。それ以外は私と常に共にするのだぞ?ああ、一緒に寝たいと言うのなら…』等と言われ『結構です…』と返した記憶がある。
本当にコウは…
もし、コウが俺の上司なら
今頃は、セクハラで訴えてた所だ。
と、言うか
男の俺をセクハラして何が楽しんだろう。
カラカわれてるだけなんだよなぁ
多分。
春樹は、そんな事を考えながらベットを降りる。
リビングと言ったらいいのか、いつもコウと二人で過す部屋に向かう事にした。
「コウ?」
しかし、そこにコウの姿はなく。
食事をする場所、書庫、風呂場と見て回ったが
何処にも姿は、見当たらなかった。
彼の部屋をノックしても、返事はないし。
外目はお城の様だが
部屋数は、こんなもんだ。
と、なれば
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