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そう、切羽詰まった様に声を荒げるコウ。
その声は、心なしか震えている様にも聞こえた。
「嫌いになっただなんて…
そんな事、有る訳ないでしょ?」
困った様に声を出す春樹
コウをこんなに追い詰めているつもりは、無かった。
しかし
不謹慎だが、自分に必死に執着するコウが愛らしく見えてしまう春樹。
「では、何で私を避けているのだ?」
そう言うコウに、ガシと肩を掴まれる。
春樹の顔を凝視するコウ。
「それは、貴方の勘違い…」
何とか、誤魔化そうとする。
「勘違いな物か!
何故、今、目を泳がせたのだ!」
ッチ
意外と鋭いんだよなぁコウは
春樹は、ついに何と言って良いか解らなくなり
黙ってしまたった。
苦虫を噛み潰したよな気分になる。
何しろ、一言で言うなれば
『コウと居ると不安になるかられです』
だ。
明らかに勘違いされるではないか
しかし、他に上手い言い様も解らない
何て言えば良いのか
春樹には、解らないのだ。
「もう良い!
私は、暫く部屋に閉じ籠もる。
お前は、好きな様に好きな所に行けばいい
今なら北の森も抜けられる事だろう」
痺れを切らせたかのように、怒鳴るコウ
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