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「案ずるな
片腕ごとき、どうともない
しかし…謀れた様だな」
そう、攻撃が飛んで来た方を見据えるコウ
春樹も、その目線を追った。
「リオン…レミイ…」
そう
そこには、リオンとレミイの姿
「私が貴様に謀れたのか?」
そうコウは、自嘲的に笑う
「違います!
俺は…」
否定の声を上げようとするが、
コウに睨まれ、言葉を無くす春樹。
リオンに後を付けられていたのかも知れないと思うと
今の状況は、間違いなく自分のせいだった。
「勇者、此方へ」
「ハルキ!」
リオンと、レミイが呼んでいる。
春樹は、迷う事なく
コウの前に立ち
コウの盾になる事を選んだ。
「そちら側には、行けません
コウを攻撃するならば、俺を倒してからにしろ!!」
そう、叫んだ。
「血迷ったか!
相手は、魔物だぞ!?」
驚いた様に、困惑の声を上げるリオン
「俺は、コウを愛してる!」
春樹は、断言し
リオンを睨んだ。
「そうか、ならば…
反逆者は、粛清しなければな」
言うが早いか、春樹に攻撃を仕掛けるリオン
咄嗟に刀を出して応戦する春樹
リオンの憎しみに満ちた目が、春樹を睨んでいた。
レミイは、盾の役割をしながらも
困惑の色を隠せないでいる。
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