一緒に #2

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「ハルキ…!」 コウも、春樹を庇おうと前に出た。 「怪我人は、引っ込んでて下さい!」 春樹は、そんなコウに片腕で静止かける。 「何だと、ハルキの癖に生意気な」 「なんですか? 聞き捨てなりませんね」 コウの悪態染みた台詞に、言い返す春樹 「まぁ、いい 向こうに大義名分も持たせてやろう」 「まあ、それもそうですね。 多勢に無勢は、やはりカッコ悪いですから」 こん棒を取り出すコウに、ニヤリと笑う春樹 2人でリオンとレミイを見据えた。 「馬鹿な… 人間の癖に魔王に着くと言うの? 貴方!そいつを倒さないと死刑なのよ!」 レミイも、春樹に批難の眼差しを向ける。 「死刑!?」 コウは、ミレイの言葉を聞きのがさない。 なんと言う事だ。 人間は、春樹を生け贄にしたのか! 「人の記憶を覗き込むなんて プライバシーの欠片もない人は、人間とは言わないですよ」 フッと、笑う春樹 「気づいていたのか…」 クッと リオンは、苦虫を噛み潰した様な顔をした。 「あれ? 図星ですか?」 「貴様…」 もしやと思っていた春樹だが まさか本当にそうだとは 確信していなかった。
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