第2章

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文化祭から2週間。龍也は再び、いつもの日常に戻った。 「龍也ー、今日遊びに行こうぜ」 食堂で昼食を食べていると、大河が誘ってくる。 「俺、今日バイト。明日ならいいよ」 カレーを口に運びながら、龍也は答えた。カレーは思っていたよりも辛く、龍也は眉間をしかめた。 「つか、お前何のバイトやってんの」 「内緒」 「はー?なんでだよ、教えろよ」 「言ったら、お前絶対来るじゃん」 高校の頃から初めてホストは大学に入った今も続けており、まだ未成年であるが店の中でNo.5になっていた。 「行かないってー、俺を信じてよ」 「無理無理」 「俺のバイト先きてもいいからー」 大河のバイト先は確かファミレス。 「やだよ。行ってもお前いねえじゃん」 「あ、ばれた?」 大河は調理の方を担当しているらしく、ずっと裏側にいて店に行ったところで大河の姿をみることはできない。 「つか、お前きても楽しくないよ」 「…?どういうこと?」 「ん、」 テーブルに店で使っている名刺を置いた。 「shine、翔…?あ、ホスト!!??え?お前ホストやってんの???」 驚いた勢いで大きな声を出す大河。おかけで少し周りの注目を浴びてしまった。 「ばっか、声でかい」
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