第2章

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「だから、お前きてもつまんないでしょ?」 名刺をしまおうと手を伸ばすと、その手を掴まれた。 「なに、」 「女嫌いの龍也がホストって、どんなだよ」 疑いの目で見てくる大河。 「女嫌いでもホストはできるの」 納得していない顔で手を離した大河。龍也は名刺を鞄にしまった。 「あー、でもホストか。いいなあ、女の子と喋って、金もらえるじゃん。俺もやろうかな」 「大河、喋るの好きだしホスト向いてんじゃない?」 イチゴオレを飲みながら、適当に龍也は答える。 「てか、大河次授業じゃないの?」 時計は授業3分前を指していた。 「え、もうそんな時間?つか、龍也は?」 「俺、次の授業とってないよ」 「は?まじかよ!」 慌てて荷物をまとめる大河。片っ端からリュックにつめていく。 「じゃあ、俺行くわ!バイトない日は言えよ!」 走り去る大河をぼーっと眺める龍也。午後はひとつしか授業がなく、それが始まるまでもまだ時間がある。龍也は食堂を出て、中庭に向かった。 外はまだあたたかく、心地よい風が吹いている。中庭でぼーっとするのも悪くない。 中庭には、授業中ということもありほとんど人はいなかった。 龍也は空いていたベンチに座ると、そばに白い猫がいることに気づいた。
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