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「初めまして、翔です」
指名が入るまでは新規の客にどんどんついていく。
「翔くん、若いね。いくつー?」
初めて来店したというOL2人組。
「内緒。お姉さんは?」
「えー、翔くんが教えてくれたら教えてあげる」
「じゃあ、当ててあげる。お姉さんはー、」
じっと目を見つめて、年齢を考える振りをする。
「翔さん、指名です」
黒服が呼びにくる。黒服が指すテーブルを見ると、小さく手を振る円の姿。
「分かった」
龍也は客の方をもう一度見つめる。
「お姉さん、俺呼ばれちゃったから行かなきゃ。次くるときに年教えてあげるね」
にこっと笑って、テーブルを離れた。
「円ちゃん、お待たせ」
「ごめんね、接客中だったのに」
「いいよ、大丈夫。多分、また来てくれると思うから」
「ふふっ、すごい自信」
口元に手を当てて楽しそうに笑う円。
「あ、円ちゃん飲み物何でもいい?」
「うん」
龍也は黒服を呼び、何かを頼んだ。
「で、何があったの?」
「え?」
「何かあったから俺のとこきたんでしょ?」
「…りゅうくんには隠し事できないね」
ちょうど、龍也が頼んだ飲み物が届いた。白っぽい液体の入ったドリンクとピンク色のドリンク。
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