第2章

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「はい、円ちゃんどうぞ」 円の前に置かれたのは白いドリンク。 「これ、なあに?」 「ノンアルのね?杏仁カクテル」 「へえ、おいしそう」 「俺のはイチゴミルクカクテル」 「りゅうくん、大学入ってもイチゴミルク好きなのは全然変わってないね」 少し気持ちが和らいだのか、円はぽつりぽつりと話し始めた。 「…最近ね、新太変なんだ。なんか、変わっちゃった」 龍也は相づちを打ちながら真剣に円の話を聞いた。 「変わったって、どんな風に?」 「はっきりとは言えないんだけど、前より遊ぶ回数とかメールの回数が減ったり、態度も素っ気ないっていうか…、」 「それは大学入って忙しくなったとかじゃなくて?」 「でもね、前はみんなで遊ぶときに男の子も混ざってたら嫌な顔してたのに、最近は笑顔で楽しんでこいよって言ってくるの」 眉が下がり、悲しそうに話す円。 「そっか。でも、前は新太が束縛激しすぎただけだし、普通になったってことじゃない?」 「…新太はもうわたしに飽きちゃったんだと思う」 「円ちゃん…、」 いつも笑顔の円が泣きそうに話す姿を見て、龍也はなんて声を掛ければいいか迷った。
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