第1章

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校舎を出て、キャンパス内を通り抜け駅まで歩く。龍也たちが通う大学は所謂マンモス大学であり、敷地も広い。 「もう円ちゃんもいるの?」 「いるんじゃない?新太と一緒にきてると思うけど」 新太と円もふたりは同じ大学に進学した。学部は違うらしいが、変わらず付き合っている。 「つか、さっきしてたの何の話?」 「あー、大河に合コン誘われたから海斗誘えばって言ったの」 「龍也行けばいいじゃん」 「嫌だよ」 「まだだめか」 海斗の言葉には返事をせず、ただ地面を見つめながら歩く龍也。 「それより、すでにいろんな子からお前のこと聞かれるんだけど」 入学そうそう、海斗は女の子からターゲットにされ遊びまくっている。その被害が龍也にも及んでいるらしい。 「適当に流しといてくれればいいよ」 「モテる男は言うことも違うねー」 これが大河なら全部連絡先聞いとけって言うに決まってる。 「うっせ。いっとくけど、俺もお前のこと聞かれるから。その度に龍也は好きな子いるから行っても無駄だよって諦めさせてやってんだからな」 「それはお手数おかけしてます」 「女嫌いのホストとか聞いたことねえよ」 「女嫌いでもホストできるからいいんです」
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