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先生に奢ってもらうという作戦に失敗した龍也はおとなしく自分で買うことにした。
「どうしよっかな」
メニューを見て悩む龍也。
「龍也、俺らも何か買ってくるわ」
「おっけー」
クレープを買わない新太と海斗は別の屋台にご飯を買いに行った。
「円ちゃん、なににする?」
「迷っちゃうね」
「オススメありますか?」
注文を取る係りであろう1年生の女の子に龍也が聞いた。
「オススメはバナナチョコです」
「じゃあ、イチゴチョコで生クリーム多めで」
「もうりゅうくん、せっかく教えてくれたのに。ごめんね?」
「いえいえ」
年上ということもあり、緊張しているだろうが笑顔で受け答えをする女の子。
「だって~」
「わたし、バナナチョコお願いします」
「おふたつで500円です」
お金を払い、クレープが出来るのを待つ。
「卒業生なんですか?」
「うん。この前卒業したばっかり」
「そうなんですね」
「かっちゃんが担任だと楽しいでしょ?」
円が主に話をしていて、龍也は作られていくクレープを眺めている。
「そうですねー、元気ですよね」
「私もね、3年生のときかっちゃんが担任だったの」
「お二人はカップルですか?」
円と龍也を交互に見て、その子は聞いた。
「え?違うよ?友達」
「ほんとですか?お似合いなのに」
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