03 #2

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女の子の視線を集めながら、登校する二人。 そんなことを気にもとめず、シンが無邪気にケイにじゃれつき、ケイは苦笑いしつつも、それを許している。 「やっぱ双子ね~。そっくり!超仲良し!」 麻里が窓にへばりついて、二人を観察する。 あたしは、その隣でぼんやりと彼らを見ていた。 穏やかで優しいケイと、明るく活発なシン。 性格が正反対の二人だけど、麻里が言うとおり、ケイとシンは凄く仲が良い。 大体、ケイの性格上、怒ることが滅多に無いから、兄弟喧嘩さえ珍しいくらい。 そんな仲良し兄弟は、一年生が使用する南校舎へと入っていった。 「あ~!目の保養が~!」 麻里が大袈裟に頭を振り、芝居じみた真似をして、うなだれる。 また別棟か… こっそりと小さく溜め息を吐く。どうしようもない感情を持て余して。 ・
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