03 #2

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少しでも視線を逸らしていたら、アウトだった。 何かに気付いたように顔を上げ、こちらへ真っ直ぐに視線を向けた。そして、あたしに気づいて、目を細めて、口元を緩めたケイ。 まるで、あたしが見ているのがわかったみたい。 「フフッ…」 つい笑みが零れた。 すると、また麻里の勘違いな発言。 「ほらぁー!イケメン見ただけで幸せな気分になるでしょ!」 「そうだね」 ケイの微笑み一つで、あたしはこんなにも幸せ。 ゴメンね。麻里… 勘違いしたままの麻里に、心の中でそっと謝る。 でも、こんな時こそ『幼馴染』という特等席の有難味と優越感を感じて、あたしは満たされる。 ・
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