03 #2

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学校という空間は特殊で、あたしがケイとシンの傍へ行くことを憚れる。 近付きたくても近付けない距離。 たった1日が、一学年の差。 大人になれば、この差はたいしたことないかもしれないけど、10代のあたしには、とても焦れったくて、もどかしい。 この距離は恐怖だ。 あたしの知らない所で あたしの知らない間に ケイがどこかに行ってしまいそうで。 シンに初めて彼女が出来た時、その恐怖を目の当たりにした。 ケイにそっくりなシンの隣に、二人の同級生の知らない女の子。それだけでもショックだったのに、別れた途端に知らん顔。 もし、これがケイだったら… だから、あたしは特等席にしがみつく。 『幼馴染』でいる限り、学校以外なら、何があってもケイの傍にいることを赦される。 ・
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