03 #2

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鬱々と考えていたら、ガラガラと扉を開けて入って来たのは副担任。 あれ?担任の円(エン)ちゃんは? 「何で、竹中先生だけ~?」 あたしと同じ疑問を持ったクラスメートの女子が、猫なで声で問い掛ける。 副担任の竹中先生は、4月にうちの学校に来たばかりなのに、既に女子に人気。 男性の先生は、今まで中高年のオッサンか、もやしみたいな冴えない人しか居なかった。 そこへ突如現れた、パッチリした目が印象的な、なかなかのイケメン。女子がほっとく筈がない。 「実は、円山(マルヤマ)先生が急なご病気で、2ヶ月ほど入院する事になりました」 「「ええー!?」」 竹中先生の発言に、教室内が騒然となる。 「それで、急遽、一学期のみ私が担任を代行します。なにぶん、私も此方の学校に着任したばかりなので、皆さん、宜しく」 そう言って、竹中先生はにこやかに微笑んだ。 ・
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