332人が本棚に入れています
本棚に追加
鬱々と考えていたら、ガラガラと扉を開けて入って来たのは副担任。
あれ?担任の円(エン)ちゃんは?
「何で、竹中先生だけ~?」
あたしと同じ疑問を持ったクラスメートの女子が、猫なで声で問い掛ける。
副担任の竹中先生は、4月にうちの学校に来たばかりなのに、既に女子に人気。
男性の先生は、今まで中高年のオッサンか、もやしみたいな冴えない人しか居なかった。
そこへ突如現れた、パッチリした目が印象的な、なかなかのイケメン。女子がほっとく筈がない。
「実は、円山(マルヤマ)先生が急なご病気で、2ヶ月ほど入院する事になりました」
「「ええー!?」」
竹中先生の発言に、教室内が騒然となる。
「それで、急遽、一学期のみ私が担任を代行します。なにぶん、私も此方の学校に着任したばかりなので、皆さん、宜しく」
そう言って、竹中先生はにこやかに微笑んだ。
・
最初のコメントを投稿しよう!