03 #2

9/10
前へ
/35ページ
次へ
女子生徒から「ラッキー!」なんて、不謹慎な言葉が聞こえたけれど、 ざわついていた教室は とりあえず落ち着きを取り戻した。 ふーん…エンちゃん、何の病気なんだろ? あたしは左手で頬杖ついて、右手でピンと手紙を弾く。 「じゃあ、出席取るぞ~」 竹中先生が名前を読み上げる中 あれ? 手紙を戻そうと、ふと鞄を見ると、付けていたキーホルダーが無い。 嘘!?あれ、ケイから貰った奴だったのに!! 鞄を机に乗せて、ガサゴソ探してみるけど、見当たらない。 「…橋!……倉橋!」 「は、はい!!」 何度か名前を呼ばれていたのに、探すのに夢中で、気付くのに遅れたみたい。 ・
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

332人が本棚に入れています
本棚に追加