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「どうしても、この手紙が気になって」
その一言に、皆の視線が手紙に集中する。
「あくまでも、これは僕の個人的見解だから、参考程度にしてほしい」
そう前置きして、竹中先生は話し出した。
「この中身の文章、倉橋さんが好きだ、惚れてるって書いてないよね?それって、わざとだと思うんだ」
「そうですね」
ケイが同意の相槌を打つ。
「消印も、差出人も無し。手書きでもないから、差出人の手がかりは全くない。
ならば、この差出人は、一体、何を伝えたかったのか?」
「ただの…悪戯じゃないんですか…?」
そうであって欲しいと思って、私はそう尋ねる。
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