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「竹中先生。先生は、この盗難が本当にこの手紙と無関係だと思っていますか?」
ケイが真っ直ぐに竹中先生を見つめて、真剣に問いかける。
「関係しているとは言い切れないけれど、無関係だとも言い切れない」
「…そうですか」
この答えに、私の手に力が入り、ケイの制服の裾はしわくちゃだ。
俯き加減になる私の頭上から、ケイの思いがけない発言が降ってくる。
「コハル…今日から一緒に帰ろう」
「え?ええッ!?」
ビックリして、顔をガバッと上げる。
「一緒に帰るって……そんなの…」
また…中学校の時みたいなことがあったら……
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