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「お前ら、双子じゃないのか!?」 「そうだよ。良から聞いてるでしょ?」 そうだ。良が昔、言っていた。 『それがさぁ…弟達、正確には年子じゃねーんだわ。1年離れてねーんだよ。364日しか! それに俺と11歳違いってさぁ。子としては、親の無計画さに恥ずかしさ倍増だぜ?』 良の顔が脳裏に浮かべば、確かにこいつら、良になんとなく似ている。 慎太郎の顔を凝視してしまう。 「それで、良からの伝言頼まれたんだよね」 「伝言?」 驚きの連続で、つい身構えて、聞き返す。 「うん。伝言。えーっとね。 『もう後悔すんなよ』だって。言えばわかるからって」 やられた…! あいつ、知っていたから、俺にここの採用試験を教えたんだ!! ・
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