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身体にガツンと強い衝撃を受けた後、大きな音が止んだ。
「ケ…イ…?」
「うッ…っつ…」
俺の胸の中から、コハルのか細い声。
「大丈夫か!?」
「おい!古賀!!」
次々に声がかけられるけれど、頭にズンズンと痛みが走り、応えることが出来ない。
身体の上から、痛くて仕方なかった重みが取り除かれる。
「ケイ…!」
「コ…ハル…」
俺の腕の中からコハルが起き上がる。
間に合ったのか…?
「コハル…けがは…」
「あたしより、ケイだよ!!」
視線を上に向けると、涙を浮かべてコハルが俺を見ている。
「いてぇなぁ…」
そういえば、身体中が痛い。
「ケイ!ケイ!!」
ポタポタとコハルの涙が俺へと落ちてくる。
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