09 #2

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「も1回、キスしていい?」 間近に迫るケイの唇に、あたしの両手は動かないまま。 恥ずかしくて、唇を隠したまま、首をフルフルと横に振る。 「コハル…可愛い…」 フッと口元を緩ませて微笑むケイに、凄くドキドキして。 堪らず、口から手を下して、高鳴る心臓を抑えるように、胸元をギュッと握った。 「やっぱり、もう1回」 「え?…ーッ!」 もう一度、チュッと一瞬でキスされた。ビクッと体が反応する。 ニヤリと意地悪な顔で笑うケイ。 「もう!」 その顔をグイッて手で押して、自分の顔から遠ざける。 …恥ずかしい。凄く恥ずかしい。 火照る頬を両手で押さえて、ムズムズする気持ちを隠したくて、視線を逸らして下を向く。 ・
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