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石野さんの不満が彼女に伝染していたのかもしれないし、ミイラ取りがミイラになって、中田さん自身が古賀君に惹かれていたのかもしれない。
それでも、やっていいことと悪いことがある。
「中田さん、あなた自身、自分が間違っていたってわかっているわよね?」
「はい…」
「石野さんに、正直に言えば良かったじゃない。伴奏はしたくないって」
そもそも、話の発端はそこだ。
「…あたし、中学時代……いじめられてて……高校は入っても、あまり、人と上手く付き合えなくて…
でも、サツキちゃんが友達になってくれて…だから…ッ!」
彼女もまた中学校時代に辛い思いをしていたんだ…
ボロボロと泣く彼女も、また痛々しい。
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