226人が本棚に入れています
本棚に追加
「足をちょっと擦りむいただけ。ケイのお蔭で、全然怪我してないよ。ありがとう」
「そっか…よかった…」
あたしの言葉に柔らかい表情を浮かべるケイ。
「ほいじゃ、私、パパと良に連絡してくるわ」
「じゃあ、俺は先生にケイの目が覚めたって知らせてくる」
「私は看護婦さんに知らせなくちゃね」
「え?え?え?」
一気に3人が立ち上がり、戸惑うあたし。
「コハちゃん、そのバカ息子、頼むね~!」
そうリカコちゃんが言い残して、3人はさっさと病室を出て行った。
え?何?ええ!?
ちょっと、いきなり二人っきり!?
オロオロとと3人が出て行ったドアとケイとを視線が往復。
「ブッ!」
あたしの狼狽え方が可笑しかったのか、吹き出して、肩を震わせながら起き上がるケイ。
・
最初のコメントを投稿しよう!