09 #2

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「ま、まだ、寝てないと!」 「大丈夫だよ」 身体を押して寝かせようとしたあたしの手を、ケイが掴む。 「よかった。コハルが無事で」 ギュッとあたしの手を握り、ケイは穏やかに微笑む。 「…ッ…ケイ…!」 あたしもケイの手に自分の手を重ねて、ギュッと握り返す。 嬉しい…そして、苦しい。 好きで、好きで、苦しんだよ。 「あたし…ケイがあたしを庇って倒れた時、生きた心地がしなかったよ…」 あたしは、ずっと、幼馴染っていう立場に甘えていたんだ。 こんなにも好きだから、失うことが怖かった。 だけど、血を流すケイを見て、幼馴染とかそんなこと吹き飛んでいた。 「大袈裟だなぁ…」 「大袈裟じゃないよ!ケイが死んだらどうしようって…」 あの緊迫した状況をケイは知らない。 ・
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