09 #2

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幼馴染の立場とか、学年の差とか、そんなちっぽけなことに拘って… あたしはケイ自身を失うという、本当の恐ろしさをわかっていなかった。 あの時、その怖さを痛感した。 もし、あの時、ケイが死んでいたら、あたしは死ぬほど後悔した。 どれだけケイがあたしにとって大事な存在なのか… 一番解ってほしいケイに、自分の気持ちを伝えていなかったことを。 「ケイが生きてて、よかった…」 「ホントに大袈裟だなぁ…」 あたしの頬を触ろうと、伸びてきたケイの手を、そっと握る。 手の平から伝わる熱。ケイが傍にいる尊さ。愛おしさ。 そのことが身に染みてわかったから… だから、何もしないで後悔するより、思い切って。 大切なことは、言葉にしないと伝わらない。 ケイにそっくりな二人の天使が、弱虫だったあたしの背中を押す。 ・
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