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「俺も、ずっと、ずっと好きだった。コハルだけが特別だった」
「…ッ……ケイ…!」
あたしと一緒。
お互い、同じことを想っていたんだ。
それなのに、あたし達は自分の気持ちをお互い知らなかった。
こんなに長い時間を、一緒に過ごしていたのに。
今、大切な想いを伝えたからこそ、やっと通じ合った二人の心。
あたしの肩を持ち、ケイがそっと身体を離した。
名残惜しくて、あたしが縋るようにケイを見上げると、目線を合わせて、ケイがあたしを真っ直ぐに見つめる。
「コハル…好きだ」
身体中に響くケイの想い。
歓びの涙が止まらない。
嬉しくて。信じられないくらい嬉しくて。
想いが通じるって、こんなに幸せなんだ。
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