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すると、女子生徒達は私達がいる方へ降りてくることはなく、楽しそうにおしゃべりしながら、階段を上って行った。 「「はあ~~!!」」 二人同時に大きな安堵の息を吐く。 「セツのバカ!!」 「だって、どうしてもキスしたくなって」 「バ、バッカじゃないの!?ここ学校よ!?」 「だな~…アハハ!」 呑気に笑うセツに、私は真っ赤な顔でドンと突き飛ばす。 「信じらんない!!」 口を尖らせ、文句を言うと、 「急にリベンジしたくなったんだよ」 「リベンジ?」 「お前のファーストキスは奪われたからな」 「なッ!?」 口の端を上げ、意地悪な笑みで、不届きなことを言い放つセツ。 そうだ。思い返せば、セツは私のファーストキスの目撃者。 ・
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