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「なんでも、い……ッからぁ……」
だから拓海さんが責任とって……
なんて恥ずかしげもなく
口走ってしまう前に、
どうにかして欲しかった。
いっそ、壊して欲しい。
そうして、
彼が満足するのは
あたしだけであってくれたら、
どれほど幸せか。
腰をきつく抱かれ、
狙いを定めて動き始めた拓海さんに、
限界が近いのを感じた。
穿つその存在感に、
何もかもを持っていかれる。
責められているのは
脚の間なのに、
どうにも頭の中がヒリついて、
あたしの意識はグイグイと
真下に引っ張られていく。
──ああ、もう、
全部奪い取って欲しい。
……あたしの理由も矜持も意地も、
何もかも。
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