第6章

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浮気なんて許せないと思ったけれど、 これだけのメールで好きだと思ってしまう。 たったひとつの呼び名から、亮は多分まだ私を好きだとわかってしまう。 あぁ、こんなのもう、別れるなんてムリだよね。 次、亮に会ったら、 会って、 話して、 やっぱりどうしようもなく好きだと思えたら、 そのときは、…もう一度謝ってもらって、亮を許そう。 許そうっていうか、私が許したい。 ケータイをぎゅっと握りしめ、小さく決意を固める。 「あ、はるな、あの」 「ん?」 「というわけで、さっきの街コンの話はやめるね」 「というわけで? というか、もう申し込んじゃった!」 はるなは、語尾に☆がつきそうなくらい明るく言い放つ。 「…し、仕事、はやいね…」 「でしょ」
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