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夢の後先-one's affair-
幼いながら記憶に残らないほど、アリスを無我夢中で演じたこと。
それは自慢だけれど、幼かったからこそわたしのなかになんらかのストレスが染みついた気がする。
わたしはアリスのように、現実との境目がわからないまま、いつの間にか夢を見ていることがあった。
大人になっても異様な感覚に襲われたことがある。
目が覚めてしまうと、あり得ないことだから夢だったとわかるけれど、リアルな感覚が居残っているのだ。
優衣が生まれて以降は一度もなくて、それがよけいに優衣の存在がいかにわたしにとって支えになっているか、その証明になっていた。
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