エニグマ・ミステリー 起

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「どうして、そんなに怒ってるのさ?僕が手錠を盗んだから?」 間違っちゃいないが、それだけじゃない。鼻歌が聞こえる。ビービーとセンサーが鳴らない辺り、俺が近くに居ると分かっているからだろう。 こういう時にセンサーの存在は面倒だ。 「ねぇ、事件について分かりそうな事があるんだけど、聞きたくない?」 奴は次の手段に出たようだ。俺に聞こえていないと思ったのか、何度も同じ事を繰り返す。まるで悪魔の囁きだ。 分かりそうなことって何だ?分かったことじゃないのか?気になる。だが、信じて良いのか?
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