第1章

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俺は、今日 高校を卒業する。 卒業式も終わって、アルバムにいろんな 言葉を書いてもらって。 「まーな」 ああ。アイツが、来た。 「アルバムになんか書いてよ」 うん。いいよ。 お互いアルバムを渡し、それぞれに書いていく。 無機質なペンの音が響く。 お前はどんな言葉を書くだろうか。 俺は、たくさん書いてあるその他大勢の言葉に 紛れさせて言葉をつづった。 「今日で最後なんだな。」 言わないでよ。 そう思いながらも、そうだね。って普通の 言葉しか返せない。 最後なのにね。俺は、普遍的な言葉しか 書けない。 ただ、文字をゆっくりキレイに書く。 「むこうに行っても連絡よこせよ。」 もちろん。 なんて言いながら。 お前は残酷だね。と思う。 きっと俺は連絡できないよ。 「ありがとうな。まな。むこうでも頑張れよ。」 うん。またね。 大好きだったよ。 そんな意味も込めながら。 俺は、ちゃんと笑えてた? 最後までちゃんと友達でいれたよね? お前が去ったあと、アルバムに書いてある お前の言葉を見る。 まっさらな新しいページにあるお前の文字。 俺は、まぶたを閉じ静かに涙をこぼした。
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