終わりの始まり

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私はキトの胸に、 そっと手をあてがう。 「......ヒイナ?」 キトが私の名を呼ぶ。 それだけで、私がどれだけ救われるか。 どれだけ幸福でいられるか。 やはりこのまま、キトと......。 そんな考えが脳裏をよぎる。 ......いけない。 いつまでもキトに甘えてはダメ。 キトを苦しめた私は、きちんとケジメをつけなきゃいけない。 「やっぱり私は、キトが鳥かごに囚われてる姿は......見たくない。 散々あなたを振り回したくせに、ムシのいいことを言ってるのはわかってる。 だけど......」
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