プロローグ

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「……っ!!……あ!!」 二人から逃れようと、身を捩るが。 「……逃がしませんよ、ねえ、主人(あるじ)」 「ああ……。もう、永久に……貴女を離さないと決めたから」 「貴女は永久に僕たちに繋がれて、縛られて、壊れるまで快楽を求めていれば良いんです」 「今の貴女のように、ね」 ユウと寒波の指先が縄をなぞった。 私の全身を戒めている朱色の縄を―― ゆっくりと、何かを確かめるように、私の肌に沿ってなぞっていく。 くすぐったいような、もどかしいような感触に喉がなる。
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