プロローグ

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珈琲を手に再び、テーブルの方に戻り、書類に添付してある地図を見る。 ここに―― この場所に行けば……ユウと寒波の手がかりが掴めるかもしれない。 ふと、ある男の言葉を思い出す。 『あそこの女主人はえげつない性格をしている。君……喰われるかもしれないぜ? もろに女主人の好みのタイプだからな、君は』 皮肉気に笑いながら、煙草の煙を燻らせていたその男。 その男の言葉を思い出しながら、それでも、と思う。 それでも……あの二人に会いたい。 会いたくて堪らない――
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