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たく、どの口が! どの口で言ってんだ――――。
もう二度とふざけたことを言わせにように、口の中いっぱいにうどんを押し込んでやりたくなった。
駄目だ――――こいつといると、性格がどんどん歪んでしまう。
今ならまだ、誤解だとママにも言い訳が出来る。
はっきりと私たちの関係を言ってしまえば、清水はうちの敷居をまたぐことは今後出来なくなるだろうから、むしろチャンスではないか!
「ママ、あのね! 本当は……」
「風香、私これからスーパーにお買い物に行ってくるから、清水くんをちゃんとおもてなしするのよ」
「え……」
な、何――――急にどういう展開!?
清水を追い出そうとしたのに、もっと長居をさせてしまう方向に進んで行く。
それも二人っきりですってぇぇぇ――――!!
「清水くん、ゆっくりしていってね」
「はい、ありがとうございます」
ママの言葉に、満面の笑顔で答える清水。
ちょ、ちょっと!
少しは遠慮しなさいよ!
唖然として口を開けて固まっている私を清水は楽しそうに眺めていた。
「折角だから、勉強でもしようか」
「勉強……」
それって、何の勉強よぉぉぉ――――!!
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