第1章:旅立ちの朝

8/8
前へ
/8ページ
次へ
  そして、 「では、リン。ヒョウ。まずはこれを見て。」 そう言いながら、懐から小さな蒼い宝石を取り出すカンナギ。 「さあ、出てきてちょうだい。」 その声に応える様に、石から光が飛び出す。 その中から姿を現したのは、少し大きめの鼠の様な魔獣。 「この子はフィーバ、可愛いでしょう。」 おいで、と腕に抱き抱えながら、真剣な顔付きで続ける。 「でもね、人は小さなこの子にも勝てない。」 「……人には、魔力が無いから。」 リン・ヒョウ「「…………!」」 少し驚いた様子の二人に、カンナギは優しく言った。 「だから、二人には儀式の後に契約してもらうわ。」
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加