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そこは、『ナイトウィッシュ』と名の打たれた、小さなカフェだった。それなりに年季がはいったふうにも見えるが、エントランス脇には手入れの生き届いた花々が咲き、淡い色のレンガ造りの壁も手作り感があり、それなりにしゃれている。
だが、問題はそれがどう見ても『家よりも安全な場所』には見えないことだった。
トワが困惑している間にも、パルスは『CLOSE』の札がかけられたドアを開け、中へと入っていく。
「お、おい!」
思わず反射的にトワはパルスを追い、中へと入る。
そこは店の外観と同じく、こじゃれた感じのカフェだった。店内は決して広くはなく、カウンター席が5席ほどと、4人がけのテーブル席が4組ほど。暖かみのある木目調の床に、そとと同じレンガ造りの壁は、落ち着きのある隠れ家といった趣の店だった。
「パルお姉さま、いらっしゃい。お待ちしておりましたです。その人が例の人なのですか?」
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