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不意に、カウンターの奥から少女の声が響いた。おどおどとしていたトワは、思わず反射的にそちらを見る。
そこにいたのは、15、6歳くらいと思われる、小柄な少女だった。ここの店員なのか、エプロン姿であるが、背が低いため、カウンターにやっと身を預けているその様は、まるで子供のようだ。くりくりとした青色の目や、それと同色のツインテールもそれに拍車をかけている。
「ええ、レニ。いつものを頼むわ」
「わかりましたです」
パルスがカウンター側へ近づきながら言うと、レニと呼ばれた少女はなにやらカウンターの中をごそごそと探り出す。彼女はしばらくそうしていたが、やがてなにやら小型の機械のようなものを取り出した。
「はい、お待たせしました」
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