The eye and the angel.

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 その扉をくぐると、そこはまるで別の世界だった。真っ白な壁に真っ白な床の通路が、ただまっすぐに続いている。その奥には通路にそっていくつかの扉がある。無機的な雰囲気のその空間は、先ほどまでのカフェの店内とは全く違い、どこか最先端の研究所や、軍事施設といった様子だった。 「――――なんだ、ここは?」 「言ったでしょう。ここは私たちの拠点。『ナイトウィッシュ』のメンバーはここで情報を収集し、企業による暗殺を防ぐために活動するの」  トワの問いに答えながら、パルスは通路を進んでいく。気づけば、先ほどのレニという少女もトワの後ろをついてきていた。 「これからあなたには、私たちのリーダーに会ってもらうわ。そして、これからどうすればいいのかを彼に話してもらう」 「リーダー……って……」
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