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「――――さて、無事トワ君の協力を得られたところで、早速やってもらいたいことがある」
その部屋――――ナイトウィッシュの書斎兼応接室兼、作戦本部にて、ミズトが言う。
「昨夜の襲撃はもちろん覚えているね。正直、このまま彼らがあきらめてくれるとは考えにくい。彼らは一刻も早く君を消したがっているはずだ。そうでなければ、首元に爆弾を仕掛けられたようなものだからね。そこで――――」
「左目で、俺が次にどう狙われるか――――見ろってんだろ」
苦い表情で、ぶっきらぼうにトワが言う。自分の死ぬところを見なければいけないのだから、思わずそのような態度になるのも仕方ないところだ。
「そう。気分のいいものではないだろうけれど、僕たちも君を守らなければいけないからね」
腕を組むミズトの表情も、明るいものではない。ただそれが表向きのみのことなのか、心の底からそう思っているのか、正直、トワにはわからなかった。
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