第1章 予兆

3/8
前へ
/18ページ
次へ
外に出ると、さっきの子ども達がまだ遊んでいた、ボールを投げあっているようだけど・・なんとなくそのなかの女の子が泣くことになる気がした・・・ すると、一人の女の子にボールが当たってしまい泣き出してしまった。ボールを投げた子が慌てて走り寄り必死に謝っている。 やっぱり・・そうなると分かってた・・・ ・・・・今・・なぜ・・・・・僕はそうなると分かったんだ? あの子達と知り合いだから? 違う、話をしたことがない子ばかりだ。 なんとなく、動きが不安定だったから? 違う、そんな素振りはなかったし、 ふざけてぶつけたわけでもなさそうだ。 なら、どうして・・・・まるで見たことがあるように・・・ いやいや、そんなことあるわけがないだろう。僕は頭を振ってバカな考えを振り払うと歩みを進めた。 それにしても最近は変な出来事が多い、さっきの出来事もそうだけど、確かに話したはずことを相手が覚えていなかったり、違う場所に置いた物が元のところに戻っていたり、特に不思議なことは、毎晩同じ人物を夢で見ることだ。その人は僕に何かを言っているのだが聞き取れずに夢は終わってしまう。そして朝起きる時には、その人の顔も姿も思い出せなくなっているのだ。 誰かの霊でもついているのだろうか? もしくは予言者は夢で未来を見るというし、案外僕にも才能があったりして・・ そんなことを冗談混じりに考えていると叔父さんの家の前に着いた。 叔父さんの家はこの村でも一二を争う大きさで、ちょっとした豪邸のようだ。 少なくとも外側は・・・・ そして、母さんや父さんには言っていないが僕が叔父さんの家に行きたがる理由は、もう一つある。実は叔父さんが遺跡に出発する前・・・・
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加